交通事故の治療関係費

交通事故で怪我をしてしまったときに、一番最初に負担が気になるのが治療費でしょう。
ここでは積極損害の一つである治療関係費について、損害賠償額算定基準をもとにして説明しています。
なお、本記事は2016年の基準・法令をもとにしています。
閲覧の時期によっては基準が変更していることもありますので、ご注意ください。

1 交通事故の治療関係費

1 治療費

交通事故の治療費は、必要かつ相当な実費全額が損害として認められます。
必要性や相当性がないときは、過剰診療として否定されることもあります。
過剰診療とは診療行為の医学的な必要性や合理性がない場合ですが、通常の範囲で医療機関にかかっていれば問題はありません。

なお、交通事故の場合でも健康保険制度を利用することができます。
事案によっては健康保険を使った方が良い場合もあります。

2 柔道整復師による施術、マッサージ費用、針灸など

医師の指示がある場合には認められる傾向にあります。
また、相当程度の症状の軽減回復が認められる場合には肯定されることもあります。

交通事故の場合、整骨院や整体院の施術が問題になるケースが非常に多くあります。
最近、保険会社が、整骨院や整体院の施術費用を必要性なしとして否認したり、一部しか認めないことが増えてきています。
医師の指示がない場合で整骨院などを利用する場合には、自己負担になる可能性もあるため注意が必要です。

3 入院中の特別室使用料

医師の指示がある場合には認められます。
また、症状が重篤で特別室をつかうことに必要性が認められる場合や空室がなかった場合にも認められることがあります。

4 リハビリ費用・症状固定後の治療費・将来の手術費

一般的には否定されます。
ただし、重篤な症状の場合で将来の治療や手術が見込まれる場合には例外的に肯定されることもあります。
保険会社との交渉でこれらを認めてもらうことは、かなり困難です。

 

2 付添看護費

1 入院付添費

交通事故で入院した場合の近親者の付き添いは、裁判基準ですと1日につき6500円が被害者本人の損害として認められます。
職業付き添い人は、実費全額が損害になります。
交通事故被害者が幼児・児童の場合には増額することもあります。

2 通院付添費

被害者が幼児・児童の場合には認められることがあります。
また、症状によっては肯定されることもあります。
1日につき3300円が裁判基準です。

3 将来介護費

医師の指示や症状の程度により、認められることがあります。
重篤な脳機能障害関係は、裁判で認められた事例も多くあります。
裁判基準ですと、職業付添人は実費全額、近親者付添人は1日につき8000円が被害者本人の損害になります。

 

3 入院雑費

交通事故を原因とする入院1日につき、1500円が裁判基準です。

 

4 通院交通費

通院に自家用車を使っている場合には、実費相当額が認められます。
自家用車を使わない場合には、バス・電車の利用が可能であれば原則はバス・電車の料金です。
タクシーの利用は、症状によって肯定されることもあります。
看護のための近親者の交通費も、看護付添が相当であれば認められます。

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